渡部平馬(大通り歯科 院長)

“か強診”サミット

予防管理型医院の在り方〜開業7年目で感じる課題と20年後への展望〜

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profile

略歴

  • 平成21年3月新潟大学歯学部 卒業
  • 平成22年3月新潟大学医歯学総合病院臨床研修 修了
  • 平成22年4月新潟県上越市きたしろ歯科診療所 勤務
  • 平成26年3月新潟大学医歯学総合研究科博士課程 修了
  • 平成26年3月新潟大学医歯学総合研究科博士課程 修了
  • 平成27年大通り歯科 開院
  • 平成28年T&Eインプラントコース 修了
  • 平成29年Dr.弘岡 歯周病学コース 修了
  • 平成30年YDO 歯内療法学コース 修了
  • 令和2年PHIJ ベーシックコース 修了
  • 令和3年筒井塾 咬合療法コース 修了
  • 令和4年10月筒井塾 矯正ベーシックコース 修了

所属・認定

  • 特定非営利団体日本歯科保存学会 専門医
  • 日本歯科審美学会 認定医
  • 日本接着歯学会 会員

題名:予防管理型医院の在り方〜開業7年目で感じる課題と20年後への展望〜

将来は人から感謝され憧れられるような仕事をしたいと考えていた。しかし、「歯科医院は痛みをとるために仕方なく行く場所」とされている業界の実態に、歯学生時代の私は将来への不安と虚しさを感じていた。そんなときに出会ったのが『予防管理型歯科医院』を開業する歯科医師であった。定期的なメインテナンスのために歯科医院へ通うことで、口腔の健康が良好に保たれる。通い続けることでいつまでもおいしく食べ続けられるため、通う人たちはその歯科医院があることに感謝していた。私はそのような地域に愛される歯科医院を築くことを目標に学び、新潟という地方都市で開業した。
開業から7年。予防管理型歯科医院として開業し、少しずつ地域全体の意識が変化し、口腔疾患の予防のために歯科へ受診する人は少しずつ増えている。一方で、まだまだ発症後に出会うことが少なくない。また、メインテナンスのために通い続け、口腔疾患がない状態を保てているにも関わらず、全身の健康を損ねたり、コロナ禍において楽しさが減ったと口にする「幸せな状態」とは言えない人が多いことに気づく。
そんな中で、真の患者利益とは、口腔疾患のない状態、『ヘルス』ではなく、口腔疾患がなく幸せに生きられる状態、『ウェルネス』ではないだろうか?と感じるようになった。
定期的なメインテナンスでの来院時には口腔疾患の予防だけでなく、豊かに生きるために必要なさまざまな要素を提供できる可能性がある。地域に住む人たちが健康で幸せに生き続けられるような価値を提供することが、令和の時代における真の患者利益であり、予防管理型歯科医院の新しい形ではないだろうか。
本講演では新しい予防歯科の形を模索しながら、私が日々直面している課題や、課題とどのように向き合い乗り越えようとしているのかについて、現状をありのまま共有致します。未来へ向けてどのように歩んでいくべきか、ぜひ一緒に考えて頂ければ幸いです。

大通り歯科