白鳥裕一(白鳥歯科・矯正歯科)

“か強診”サミット

白鳥歯科・矯正歯科

オンデマンド 

Profile

  • 2008年 日本大学松戸歯学部卒業
  • 2009年 日本大学松戸歯学部矯正学講座 入局
  • 2014年 白鳥歯科・矯正歯科開業
  • 2019年 スタディグループ『ZEROーICHI』設立
  • 2021年 オンラインスタディグループ『Links』設立

講演概要

当院では2016年にそれまでの医院を見つめ直し、真の意味で患者さんに喜ばれる歯科医院にしたいと思い、予防、自費診療を中心とした医院へ大幅なシステム変更をおこなった。

具体的には、初診時に唾液検査、口腔内写真、全顎デンタル、治療開始の前の徹底したTBI、これらを全ての患者さんに行うシステムを導入した。私としては、質の高い歯科医療を提供し歯の健康、お口の健康を守ることは患者利益になるという確信を持って行った改革であった。

しかし、私の予想に反して、結果は散々たるものであった。医院は瞬く間に閑古鳥になっていった。埼玉県の少し田舎で、2つの団地の間にある当院の地域では、当時私の提案する『予防』は全く理解されなかった。

なぜ、こんな検査をするのか?いつまで歯ブラシさせるんだ?と幾度となく、患者さんに詰め寄られた。初診患者数は激減し、今まで通ってくれていた患者も離れていった。いわゆる経営危機に陥った。何度も『もうダメかもしれない』と思う瞬間があった。

しかし、歯科医師として、どの様な医療を提供したいのか、地域でどの様な存在の医院になりたいのかを考え、患者さんのお口の健康を守れる医院にするというこの改革を貫き通すと心に決めた。

口腔内の健康を守るということは、簡単に達成できることではない。患者さんの行動変容を起こし、習慣を変えることなしに、『予防』は達成できない。そのことをスタッフと一丸となりどのように伝えていくか、どの様に実践していくかを模索し続けた。

その結果、現在は自費率80%、ドクター3名、衛生士4名で忙しく診療する医院にまで成長した。

今回はこれまでのさまざまな取り組みを通してここまで来た軌跡を分析し、今後の歯科医院のあるべき姿を皆様と共に考えたい。

白鳥歯科・矯正歯科